第26回 タイムマシンと因果律について考える
また、ドラえもん研究であるが、次はタイムマシンに関して考えよう。
次のような証明がなされることがよくある。
| タイムマシンが存在しないことの証明 もしタイムマシンがあれば、 過去へ遡った時間旅行者が自分の誕生前の両親を殺害できる。 すると本来生まれないはずの人間が親を殺害してしまい、矛盾が生じる 従ってタイムマシンは存在しない。 |
しかし、これには問題点がある。「過去へ遡った時間旅行者が自分の誕生前の両親を殺害できる」という前提が正しいとは限らないのだ。だからこの証明は成り立たない。
つまり、過去へ戻ってどんなにがんばっても歴史が変わらないことも考えられる。つまり、どんなにパラドックスを起こそうとしても、いろいろ邪魔が入って改変できない、結果として自分の誕生前の両親を殺害できず、自分は生まれる
時間旅行者による歴史の改変が歴史に含まれると言うことも考えられる。
因果律に関しての問題も指摘されるが、そもそもいろいろ邪魔が入って改変できないのなら、歴史を改変することはできない。結果として因果律が崩れることはない。また、もし改変できたとしても、改変した方が「本当の歴史」だったと言うことになるかも知れないし、改変しても別のところが変わってしまって因果律が崩れることはない、と考えればタイムマシンの実現の可能性を否定することはできない。
タイムマシンのパラドックスというものもあるが、これは、
| タイムマシンで過去に旅をすると、その途中でタイムマシンの製造過程を通過するためタイムマシンは分解してしまう |
というものであるが、過去から見るとタイムマシンが2台になってしまうことも考えられる。