これによると、月は通常の38万kmから、10万kmの距離まで接近したということらしい。
作中では、満ち引きが大きくなり出してから、月はずっと同じ位置にあった。
ということは、「ポニョの魔法が月の公転を止めてしまったため、月が落ちてきた」とも考えられるだろう。
筆者はこの追加質問も、「空想科学図書館通信」に送った。
返信が来るのを待たずにあれこれと、当サイトに書くのも少し気が引ける。
しかし、せっかく第90回の修正でも使った式を使わずに放っておくのは、科学の精神に反するような気もする。
では、もし公転が止まったら、月は何日で落ちてくるのか?
さっそく、天体衝突の公式をつかって計算してみよう。
x : 月と地球の距離
G : 万有引力定数
M : 地球の質量
※一般の天体衝突にも適用可能。地球が不動として計算している。月の質量には比例しない
この公式に代入すると、月は4.854日で落ちてくるというデータが得られた。
つまり、魔法をこの間に止めないと、月の落下に従って、波は高くなり続け、最後には月が衝突する!!
結論。
「崖の上のポニョ」は、この4.854日間の話だったのだ。